新聞協会賞の応募作品一覧を発表
日本新聞協会が7月9日、2021年度の新聞協会賞の応募作品一覧を発表しました。
下記のPDFに、全応募作品がリスト形式でまとめられています。
リンクをクリックすると、日本新聞協会作成の資料がご覧いただけます。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
新聞のマナビバでは、「応募された実際の記事を読んでみたい」「皆さんにも読んでいただきたい」と考えました。
そこで、「応募作品一覧」の情報を元に、応募された元の記事を探し、できる範囲でリンクをまとめました。
- 紙の記事ではなく、Web版のご紹介になってしまうこと
- 自己流に探したため、応募記事そのものではなく、関連記事へのリンクになってしまっている場合
が考えられます。大変申し訳ありません。
誤りを見つけていただいた場合は、大変お手数ですが、本ブログまたはTwitterにてご連絡ください。
新聞協会賞には、
- 「ニュース」部門
- 「写真・映像」部門
- 「企画」部門
の3部門がありますが、まずは「ニュース部門」の16社19件についてご紹介したいと思います。
これから先、「応募作品一覧」の資料から、応募社や作品タイトルの引用を行い、また、作品概要の一部も引用させていただいております。
ニュース部門 16社19件
朝日新聞社
アジア総局
中村哲さん殺害事件の容疑者を特定するスクープ
〈作品概要〉中村哲さん殺害事件で、犯行グループを束ねていた容疑者はイスラム武装勢力のパキスタン人の男だとスクープした。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
朝日新聞社
LINEの個人情報管理問題のスクープと関連報道
「LINE」問題調査報道取材班
〈作品概要〉無料通信アプリ運営の「LINE」が、中国の関連会社から利用者の個人情報にアクセスできる状態にしていたことや、投稿画像などのデータを韓国内のサーバーに保管していることを特報した。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
毎日新聞東京本社
「特権を問う」取材班
「特権を問う 地位協定60年」首都異常飛行のスクープなど在日米軍を巡る一連の報道https://mainichi.jp/ch200257401i/%E7%89%B9%E6%A8%A9%E3%82%92%E5%95%8F%E3%81%86
〈作品概要〉約半年に及ぶ撮影により、在日米軍のヘリコプターが首都・東京の上空を日本のヘリなら違法な高度で繰り返し飛んでいる実態などをスクープした。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
読売新聞東京本社
桜を見る会前夜祭事件取材班
「桜を見る会」前夜祭の政治資金規正法違反事件を巡る一連のスクープhttps://www.yomiuri.co.jp/national/20201122-OYT1T50169/
※当該スクープそのものではなく、関連記事へのリンクになってしまっている可能性が考えられます。ご了承ください。
〈作品概要〉「桜を見る会」前夜祭を巡り、安倍晋三前首相側が参加費を補填していたことなどを明らかにした一連の特報(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
日本経済新聞社
温暖化問題取材班
温暖化ガス削減目標を巡るスクープと一連の報道https://www.nikkei.com/article/DGKKZO65278360R21C20A0MM8000/
〈作品概要〉日本の温暖化対策の転換点となるニュースを相次ぎ特報した。菅義偉首相が2020年10月に所信表明で掲げた「温暖化ガス2050年実質ゼロ」21年4月に表明した「13年度比46%減」の目標をスクープ。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
日本経済新聞社
調査・データ報道班
「『大深度』工事直後に地表沈む」のスクープなどオルタナティブ(代替)データを活用した一連の調査報道
〈作品概要〉衛星や通信機器、SNSを通じて収集される膨大な「オルタナティブデータ」を報道に本格活用した。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
産経新聞東京本社
外国資本による土地買収問題取材班
外国資本による土地買収規制をめぐる一連の報道
〈作品概要〉政府が、自衛隊基地や原発など安全保障上重要な施設周辺の土地に関し規制の検討を始めたことや規制内容をスクープ。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
産経新聞東京本社
政治部取材班
新型コロナウイルスワクチンの台湾への無償提供に関する一連の報道
〈作品概要〉中国の介入で、新型コロナウイルスワクチンの調達が困難となっていた台湾に対し、日本政府がアストラゼネカ製ワクチンの無償提供を検討していることをスクープ。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
共同通信社
編集局運動部アスリート性的画像問題取材班
「アスリートの性的画像被害をなくせ」のスクープと一連の報道
〈作品概要〉競技中の女性アスリートがわいせつな意図で動画や写真を撮影され、画像の拡散被害を長年受けている状況をスクープした。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
読売新聞大阪本社
社会部一時保護問題取材班
児童相談所の一時保護を巡るスクープと関連報道
〈作品概要〉児童虐待について「躊躇なく保護する」とする国の方針の下、児童相談所の一時保護所で入所者増に伴うストレスなどから児童間のトラブルが多発し、保護の妥当性を巡って児相と親の対立も深刻化していることを特報。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
北海道新聞社
編集局「核のごみ」取材班
「核のごみ」の最終処分場選定に向けた全国初の調査開始を巡るスクープと一連の報道
〈作品概要〉北海道寿都町と神恵内村がそれぞれ核のごみの最終処分場選定に向けた文献調査への応募を検討しているとスクープした2020年8月13日と9月11日の朝刊と、同11月に両町村で始まった全国初の調査の現況や課題について報じた一連のニュースや連載、解説記事。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
中日新聞社
編集局西尾通信局
「スギホールディングス」会長夫妻に優先的に新型コロナウイルス
ワクチンを接種できるよう愛知県西尾市が便宜を図った問題をめぐるスクープ
〈作品概要〉新型コロナウイルスワクチンの接種で、愛知県西尾市の副市長がスギ薬局を展開する「スギホールディングス」の創業者夫妻の予約枠を優先確保するよう指示し、便宜を図っていたことをスクープした。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
沖縄タイムス社
沖縄タイムス・共同通信合同取材
「辺野古に陸自」合同取材
沖縄県名護市で建設が進む辺野古新基地を巡り、陸上幕僚長と在日米海兵隊司令官が2015年、陸自水陸機動団を常駐させることで極秘合意していたことを特報した。沖縄タイムスと共同通信が初の合同取材として、取材から執筆まで情報共有しつつ進めた。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
琉球新報社
基地からの有害物質流出取材班
米軍・自衛隊基地からの有害物質流出を特定したスクープ
〈作品概要〉航空機用消火剤に含有され、発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)により、米軍や自衛隊の基地周辺河川が汚染されている実態を独自調査で明らかにした。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
日本放送協会
「女性ホームレス暴行死事件」取材班
暴行死したホームレスの女性をめぐる一連の報道
〈作品概要〉2020年11月、東京都内のバス停で路上生活をしていた女性が殴られて死亡した事件。関係者への綿密な取材から女性の人生を浮き彫りにし、単なる1人の死ではなくコロナ禍で起きた社会問題として提示。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
※当該記事そのものではなく、関連記事へのリンクになってしまっている可能性が考えられます。ご了承ください。
テレビ東京
報道局ニュースセンター
「菅義偉氏が自民党総裁選へ出馬の意向」をスクープ
〈作品概要〉2020年8月に安倍総理が辞任を表明した後、菅官房長官(当時)が自民党総裁選への出馬の意向を固めたとのニュースをスクープ。(以下省略)
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
東京メトロポリタンテレビジョン
千代田区取材班
前代未聞 区長の一方的な議会解散通知
〈作品概要〉千代田区長(当時)が所有するマンションの部屋が一般には販売されない「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だったとされる問題で千代田区議会が追及している最中、偽証などの疑いで刑事告発されたことに対して、区長が議会の解散を表明した場面を独自撮影した。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
読売テレビ放送
報道局報道部
ytvドキュメント
遺族とマスコミ~京アニ事件が投げかけた問い~
〈作品概要〉36人が死亡した京アニ事件。遺族の意向に反して実名報道が行われ、報道の姿勢が厳しく問われた。実名報道や取材を「承諾」した遺族、切実に「拒否」を訴えた遺族…。事件を担当した記者が様々な声に耳を傾け、「遺族とマスコミ」のあるべき姿を考える。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
中日新聞社 西日本新聞社
愛知県知事リコール署名大量偽造事件取材班
愛知県知事リコール署名大量偽造事件のスクープと一連の報道
〈作品概要〉愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)署名活動に絡み、佐賀県内でアルバイトによる大量の署名偽造が行われていたことを地方紙2社の連携取材でスクープした。
2021年度新聞協会賞応募作品一覧
19作品の紹介は以上です。
皆さんの心をつかんだスクープはありましたか?
新聞協会賞の選考を楽しみに待ちたいですね。
素晴らしいスクープの数々を目にし、すぐには難しくとも、日々の仕事に生かせる学びは何かないかと考えています。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
編成記者A子でした。